”Happy Restaurant” のつながり

「ハッピー・レストラン」このイベントは東京の場所文化という団体から南相馬から避難されている方々を少しでも非日常的な空間で食事を楽しんでいただき元気になってもらいたいとのことで、4月上旬にこの企画の提案を受けました。4月上旬は、「片品むらんてぃあ」での仕事も受入れ業務で忙殺され、先が見えないこともあり、そんな状況でこの企画を実施するのは不可能と判断し、一旦お断り申し上げました。その後、再度日程を調整し余裕が出た時期に実施することとなり、6月18日〜22日の日程で行うことになりました。実施にあたっては、岩鞍リゾートの皆さんには多大なるご協力をいただき、岩鞍エリア滞在の南相馬の皆さん、村内・村外のボランティアの皆さんが設営から撤去作業のお手伝いに参加いただきました。また、ぐるなびの後援により「芽生会」という料理人の組織の皆さんが全面的にバックアップしていただき、総勢30名の料理人の方々が入れ替わり調理場に立たれ、素晴らしい料理をふるまっていただきました。このイベントは本当に多くの方々によって支えられたイベントであったと存じます。
ご招待した南相馬の方々、片品村の方々、ボランティアの皆さんにも楽しいひと時を過ごしていただきました。
我が「片品むらんてぃあ南相馬スタッフ」からも「こんな料理食べるのはじめてだ!良かった。」との声が聞こえてきました。

この時期は、避難されている方が南相馬に帰宅する方も多くいらしたこともあり、一種のお別れ会であり、村の方、ボランティアの方への慰労会でもあり、一つのターニングポイント的イベントであったと思われます。

そして、今までいろいろな方々から様々なかたちでご支援をいただいた方に対して、「こころの箸袋プロジェクト」で作成した箸袋を礼状とともにお送りしたところ、その返礼として何通かのお手紙をいただきました。その返礼のお手紙には、ハッピーレストランでの思いを書かれたお手紙がありましたので、ご紹介します。















ほんのひと時しかお手伝いできず「良い経験だった。」と口にするのも申しわけないとずっと思いつつもこんなに各々の為にお手紙をいただきこちらこそ恐縮いたします。まだまだ時が必要と思います。
慧舟 下り坂もあれば 登り坂もある 富士山のごとく 大きく大きく 少しでも一日でも早く 復興を願ってやみません。どうかお身体を無理なきように。皆を代表して祈ります。
平成二十三年七月二十日
つきぢ田村三代 田村隆


(一部抜粋)
先日は、レストランにてスタッフ共々に大変おいしい料理をご馳走頂きまして誠にありがとうございました。
この度はご丁寧にお手紙と心のこもった御品物をありがとうございました。
私達、巣鴨総合治療院スタッフも今後は片品村へのボランティアサポートを一度、休止させて頂き今後は被災地(南相馬市)へ直接伺いボランティア活動を行っていくようなサポートへとシフトしていこうかと考えております。南相馬が復興し、原発事故が完全に終息しましたら片品村の皆様にお礼が出来る日が来ることを心から思っております。
巣鴨総合治療院・整骨院 佐藤正孝




このイベントに対して、受取り方は様々だと思います。
私が思うことは、このイベントを通して、人と人とのつながりを感じ、そのつながりがどんな局面でも大切であり、その局面が困難で大きくとも、人と人がつながることができればのり越えることができると思えた一つのイベントであったと思います。

このイベントには、南相馬の方々も一緒に作業をしていただきました。
支援を受ける側にいるだけではなく、一緒に行動することが、次なる自立への足がかりとなることを願います。